十三世 小堀正晴(宗実)

正晴 号・不傳庵 宗実 当代
茶道を極め、遠州さながらのプロデュース力
昭和31年(1956)9月17日、十二世宗慶の長男として生まれる。昭和54年学習院大学法学部卒業の後、臨済宗大徳寺派桂徳禅院にて、大徳寺五百十八世福冨以清禅師のもとで禅の修業を積み、昭和56年師より「宗以」の号を授かる。
昭和58年副家元に就任。副家元の時代には、遠州流茶道連盟青年部全国連合会理事長、同連盟国際部部長を歴任。
平成12年大徳寺管長福冨雪底老師より、「不傳庵」「宗実」の号を授かり、平成13年元旦より、十二世小堀宗慶の後継として、十三世家元を継承する。
その後、家元として全国の門人や職方への指導に力を注ぐとともに、各地で献茶式を執り行い、茶道を通じた地域貢献にも積極的に取り組んでいる。現在、家元が全国で開催する茶事や茶会は数寄者から高い評価を得ている。また、茶道具に対する造詣の深さは当代随一と云われ、書においても鎌倉時代の歌人藤原定家の書風である「定家様(ていかよう)」の後継者でもある。また、茶花においても第一人者とされ、流祖小堀遠州公からの道統を現在まで見事に引き継ぎ、総合芸術である茶道を極めている。更には、建築や作庭の設計監修、平成26年には世界初の茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」に出演・監修。同年には世界最古のぬいぐるみメーカー「シュタイフ社」とのコラボレーションにより世界限定「茶道テディベア」を製作するなど、遠州公を彷彿とさせる卓越したプロデュース力を発揮している。
「茶道」の普及・発展に努める『茶の湯を通して心を豊かに』をモットーに、日本の伝統文化の普及と精神文化の向上に努め、海外においても文化交流活動を積極的に行なっている。特に次世代を担う青少年の育成にも茶道を取り入れ、世界中で子供たちに向けて茶道講座「遠州流茶道こども塾」を開講。
平成27年には、シンガポール共和国独立50周年に際し、長年にわたり両国親善に寄与した功績が認められ、日本国大使より表彰を受ける。
平成28年には「第35回ベストファーザー イエローリボン賞」を受賞(学術・文化部門)。
令和元年には「令和元年度外務大臣表彰」、令和2年には「令和2年度文化庁長官表彰」を受賞。
現在も国内外を問わず日本を代表する伝統文化「茶道」の普及・発展に日々努めている。
【建築物設計・監修】
・黄金の茶室 <東京都中央区・はせがわ銀座本店> 平成13年
・遠州流茶道文化会館 <福岡県福岡市> 平成15年
・聚想庵 <東京都港区・日本オラクル24階> 平成20年
・蒼天庵 〈愛知県みよし市・NAITOみよし工場3階> 平成24年
【その他監修】
・ドイツ・シュタイフ社 世界限定「茶道テディベア」 平成26年
・多用途自動昇降デスク「流麗」 令和4年
・不傳庵好 茶箪笥「翔壽」 令和7年
・不傳庵 茶花こよみ 年毎
【受賞歴】
・シンガポール日本国大使表彰 平成27年
・第35回ベストファーザーイエローリボン賞 平成28年
・令和元年度外務大臣表彰 令和元年
・令和2年度文化庁長官表彰 令和2年
・東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 感謝状を賜る 令和2年
・シンガポール国立大学茶道部創立35周年記念 表彰 令和6年
【最近の主な献茶式】
・黒田長政公400年忌報恩崇福寺 献茶式 令和4年4月
・薬師寺東塔落慶法要 献茶式 令和4年4月
・薬師寺高田好胤和上27回忌法要 献茶式 令和5年6月
・春日大社 献茶式 令和6年9月
・熱田神宮 献茶式 令和6年10月
・寛永寺創建400周年慶讃記念法要 献茶式 令和7年10月