謹賀新年

2017.01.1

お健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

理事長より新年のご挨拶

新春のお慶びを申し上げます。
皆さまにおかれましては、新しい年を心豊かにお迎えになられたことと存じます。今、此々に生命いのちがあるのは、数億年の時間と無数の生命の犠牲、神仏の恵み、ご先祖さま、父母の無償のお育てのお蔭です。いかに科学技術・ITの発達があろうと、この身体は100億、千億、1兆円といった金銭の価値で計れません。

 この肉体は神仏、ご先祖さま、父母からのお預りものです。江戸時代までの人生の目的は、上は天皇からすべての人々まで大往生でした。大往生とは悟りを開くことです。即ち永遠の生命に目覚めることでした。悟りとは差を取る「さとり」です。この世とあの世の差を取る。あの世はみほとけさま、ご先祖さま、亡き方々の見たこともない美しい世界です。この世は無常、滅びの世界です。悟りを開くことによって、あの世とこの世の差を取り、この世も美しい豊かな世界になる。大往生を目標として生きたのです。この身体はお預りものですので、返さねばなりません。お預りしているものですから、最高に活用して永遠の生命に目覚めてお返しする。そのためには、お覚りを開かねばなりません。茶の湯はそのための最高の手段です。床の間に禅語をかかげるのは、そのためです。幸いに私たち遠州流茶道は、武家茶道であり、武士道は武士の生命、武士道の目的は悟りです。茶道を通して、究極の目標に向って稽古を重ねていくよろこびを、分ち合ってまいりましょう。


 昨年はお家元華甲の年。東京支部を始め、各支部でのお祝いの席はこの上もない感動の茶会でした。他流を代表する方々も同席され、遠州流茶道の精神性の高さ、美しさを心から称えてくださいました。私の所属する福岡支部では第50回全国大会を開催させていただきました。遠路、全国から会場を埋め尽すご参加をいただき、誠にありがとうございました。日本最初の禅窟、安国山聖福禅寺仏殿でのお家元による厳粛なお献茶に始まり、濃茶席はテーマを忘筌とし、大床に宗慶宗匠最晩年筆の「自浄」を掛け、席主を勤めさせていただきました。
 薄茶席は三好支部長席主のもと、日本密教最初の弘法大師空海開山南岳山東長密厳寺で、未来をテーマに振袖、袴姿の子供たちによるお運び。立札席はホテルオークラ福岡の広間で、永田宗誼博士デザインによる賀寿をテーマにシェルをイメージした席でした。懇親祝賀会は、博多券番の芸妓衆による出迎への祝舞に始まり、ハウステンボス歌劇団による歓迎の創作歌劇等。翌日は髙取八山窯訪問。絵付けと髙取の茶席。太宰府天満宮への正式参拝と、男性による呈茶。福岡滾潨会へのお家元による35年のご指導のご恩にいかにお応えさせていただくか、福岡支部全員が主役で活躍してこそと、励ませていただきました。


「武家茶道綺麗さびのおもてなし明日へとつなぐ心豊かに」


 本年もお家元を仰ぎ、武家茶道・綺麗さびの精神の下に、日々心豊かに精進いたしてまいりましょう。茶道を通して、我国が世界中の人々から仰がれる国となりますよう祈念申し上げます。

遠州流茶道連盟
理事長長谷川裕一